身体を起こす感覚

鍼灸師ドイです

 


最近患者さんに私の方から良くお伝えすることがあります。

 

それは
「鍼灸は治療してすぐに効果が出るのが売りですが、

必ずしもすべてにおいて、すぐに効くというわけではありません」

「二~三日効果を見てください。3日目くらいから身体が本当に

柔らかくなったり、軽くなったり改善の兆しがでます。」と…

 

これらのような経過を私は「身体を起こす」と表現します。

 


凝り固まった身体をほぐそうとすると、当然柔らかくもなるのですが一時的に痛みが増幅したり、さらに硬くなったりと「好転反応」がでることもあります。

鍼灸も同様で治療して少し後退してから、症状が改善するという経過を伴い易いのです。

 

 

ですから

鍼灸治療をして即効性を求める人に、「少し時間がかかるときもありますよ」と。なだめながらも治療の効果を待って頂く事もあります。

 

昔からの年季の入ったコリを「起こそうとする」と、やはりそれなりの時間が必要となるのです。

 


私の使用する鍼はとてもとても細く身体への影響力は微細なものです。そんな中で「身体を起こす」のにはとても小さな小さな積み上げを必要とします。

私は効果を負いすぎることで患者さんに必要以上のだるさや痛みを負わせたくはありません。

なので小さな小さな積み重ねを大事にしたいのです。