「症状がかわる瞬間~波打つ身体~」

鍼灸師の土井です

今日は鍼灸の少し変なお話をいたします。

 

鍼灸治療をしていて、一つの指標として身体の変化を感じることで治療効果が得られたかどうかを判断します。
それはどのようなこと(現象)が生じた時に「効いている」と判断するのかというと、例えば患者さんの硬い部分に鍼をした際に、痛みが即座に軽減すればいいのですが、なかなか痛みが取れなかったり柔らかくならなかったりした場合。その部分に刺激を与え続けると、、患者さんの身体が徐々に反応し始め「ふわっ」と柔らかくなったり、その部分を中心に波紋(水面にできる輪)ができるように「ずわぁ~ん」と波打つことがあるのです。その瞬間に私は「効いたな」と判断します。

 



 

この「ずわぁ~ん」の瞬間は患者さんにも伝わる場合と、伝わらない場合があります。これは個人差がかなりあるようです。このことは施術者にもいえるようで鍼灸師の他先生に「波紋の伝わり」の話をしても分からないという方が結構います。
最初の頃は私自身この感覚を感じることは特別なことなのではと思っていましたが、それを理解するのと、しないのとに関わらず治療の効果はあまり変わらりはないようです。
ですが、私はこの感覚を信用しながら今後も治療を続けていこうと思っています。だって良くなっていくのを患者さんと「おぉ…今きましたね」って感じで共感したいじゃないですか。